福岡出身の青年が、イラクで殺されてしまいました。
「やっぱりなぁ」という思いの方が多かったことでしょう。
あまりにも、同じような事件が後を絶たず、その中のひとつと捉えてしまったがために
同胞の死に、当たり前のような感覚でリアクションを出してしまったような気もします。
さて、この事件のようにここ数年のテロ行為は、「媒体力」を駆使しているのが特徴です。
それも、旧来のマスコミの利用ではなく、自前で準備できるような・・・
写真、ビデオ、CD-ROM、そしてインターネット。
つまり自分で勝手に自己主張をし、行動を起こし、結果を多方面に送信する。
「事件がおきたこと」だけをマスコミに漏らせば、世界中の興味を持った人は、
勝手に情報を引き出そうとする。。。まさにプル型の情報収集を逆手に取った戦術ですね。
本当はやめときゃいいのに、やはりボクもこいつらの戦術にまんまと乗せられてしまいました。
アメリカ人のトラック運転士、韓国人のサラリーマン、そして今回の香田さん。。。。
この3人が惨殺される瞬間の動画を見ました。しっかりと見ました。
たまらんです、ホント。
改めて凝視すると、やはり たまらないです。
と同時に、何ゆえこんなことをするのか・・・
別に正義感などではなく、不思議と冷静に考えてしまいました。。。
ただ同時になんとなく怖いのは、こうやって人が殺される瞬間に、僕自身がやはり慣れてしまったこと。
テロリストですら、自分のやらかすことを、媒体に載せて世界各国にアピールできる・・・
そんな世になってしまいました。
そして、そんな媒体の渦に慣れた人が増えてしまったわけで。
そうなると、今後はますます「放送では載せられないモノ」が世にはびこるものになりますね。
ということは、受け手がしっかりしておかないと、この先ってすごい怖いことになるかも。
そういう僕自身が「殺人の風景」に慣れだしていることに、怖さを感じちゃうんだよな。
ちなみに・・・・。
香田さんの死の瞬間が記録されたファイルは、ダウンロードしています。
何度か見て思ったのですが、
テロリストが後ろで宣言を読んでる間、
目隠しをされて前に座らされている間の恐怖って尋常じゃないですよね。
ボクは殺される瞬間以上に、その死までの「間」に恐怖を感じました。
他人事のように言ってしまいますが、やはり逃げることはできなかったのかなぁ。
戦うことはできなかったのかなぁ。。。
あのビデオに記録されていない時間と風景を知りたくなってしまいました。
無念です。。。
僕も見ました・・・
衝撃的な映像が脳裏から離れません。
人間って何なんだろ?
昔に比べたら日本でも殺人が頻繁になってきていますよね!
恐ろしい事です。かと言って何も出来ない自分が苛立たしい・・・
ちょっと話がずれてますが、
彼が殺されたこと、「あんたが行くけん悪いったい」的なコメントをよく見かけます。
自己責任。今、日本のほとんどの人が、この意見をお持ちで。(私がどう思うかはおいといて)
彼、ニュージーランド(でしたっけ?)にワーホリに行ってて、そのままイラクに行って・・・っていうふうにワイドショーで言ってたんですが、
ニュージーランドにいると、どれくらい日本の情報が入ってくるんでしょう??
人質事件のこととか、その事件がきっかけで、日本人が「自己責任」なんて言いはじめたこと、彼は知ってたんでしょうか。
知らなかったら、まさか、日本政府が助けてくれない(自衛隊撤退します、と即答しない)なんて想像しなかっただろうなぁ。
信じて待っていたのかなぁ。そう思うと、胸が痛いです。