あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。2019年から株式会社ホスピタブルがアジアフューチャー株式会社に様変わりし、韓国との関わり合いが一層濃くなる見通しです。
しかしながらさすがに、これだけ悪化の一途をづづける日韓の政治関係を見る方々からは、私たちが現在の事業を10年以上続けていることに対して、お客様や関係者の皆様から異口同音に、こう尋ねられます
「そもそも、あんたの仕事って、なぜ韓国にこだわってるわけ?」と。そりゃそうでしょう。
例えば、こんなデータを見たら、みな一様に韓国と関わりたくないと思うことでしょう。
面白いのは、ほぼずーっと「(韓国に)親しみを感じない」人が約半分は日本国内に存在し、その差は中国と比較しても「根強さ」が窺えます。それゆえに、ひもとけるだけ、ひもといて、私が今の事業を立ち上げた理由をつまびらかにしたいと思います。
理由1:僕の祖先は「朝鮮半島に生かされた」運命をたどったから
まず、私の出自ですが、そもそも大学時代に本籍地を知り、戸籍を調べて明らかになりました。
ちょっと珍しい「松清(まつきよ)」家、実は、対馬藩の武家の出です。
もう亡くなった祖先の部分のみ掲載しますが江戸時代はずっと武家屋敷に居を構えておりました。
対馬藩とは10万石格(相当)とされておりました。実際は田畑の少ない地ですので、穀物・野菜の一部は朝鮮半島の食物の輸入に頼って、命をつないでました。
転機となったのは、明治時代。
武士は身分もなくなり、1離島の対馬には最たるビジネスがあるわけでもなく、我が祖先は新天地を目指し、当時植民地にならんとしていた、韓国へ渡りました。
戸籍にしっかり載ってました。1903年ですので、まだ正確には併合前です。が、日本名の住所が割り当てられ、転居先が明確に記されております。
当時の外務大臣は、小村寿太郎。あの、条約改正を為した、歴史上の人物。そして釜山の領事館長は、戦後すぐの首相となる幣原喜重郎です。歴史の重みを我が戸籍から垣間見てしまいました。
となりますと。対馬・朝鮮半島にて命をつないだ我が祖先は、トータル300年近く、朝鮮半島の食によって支えられたという事実があります。私は自分のDNAと命がいまここにある以上、これは「縁」と「恩」と捉え、感じざるを得ない、逃れざる事実です。
理由2:僕の親の世代こそ、大の韓国嫌いだったから
さて、朝鮮半島に渡った我が祖先は、大正元年に統営市にて、時計宝石業&電化製品の卸売業を始めたそうです。
この辺です。今は中央市場となっています。聞くところによると、かなりの荒稼ぎをしたそうです。
私の父が、その自慢話を祖父たちから聞かされていたそうで。「荒」が付くので何があったのか、ほぼ想像つくと思いますが、その反動から1945年になって終戦を迎えると、状況は一転。
現地で暴動が起き、ほぼ身ぐるみ剥がされて、一家は命からがら、引き揚げ船に乗ったようです。
その行先が、唐津経由で日本へ。そして陸路で福岡に着いたようです。
そのあと、すぐにご縁があったようで、福岡市天神にある新天町商店街に店と居を構えました。
当時(昭和22年)のカレンダーがまだ残っておりまして、
しっかり載ってます。
まぁ、こんな経緯があったせいで。私の実家は、韓国と韓国人に対して、さまざまな恨みつらみを持っており、その声をほぼ毎日、私自身も聞かされながら、幼少を育ちました。
そして福岡や大阪には、こんな経験をしている人がたくさんいます。私は、こういう歴史的な背景(どっちの善悪は問わない)が、冒頭のグラフにある
「親しみを感じない人が半数いる事実」に繋がっていると確信しております。
そしてその事実を、市民活動や政治活動で変えるつもりも気力もそもそもありませんでした。しかし、どこかで気にはなっていました。
理由3:韓国人人材の採用マッチングは、恩師からの要望だったから
これらの背景や謎をもうちょっと自分自身で知り、そして何か、新しい解決策を作れないものか?
当時、韓国関係の取材がとってもしやすい、という業界情報をもらって、朝日系の放送局を選択し就職しました。
「お前はサヨク系だろ?!」とか言わないように(笑)私自身の謎ときには、最適な職場でした。
そしてありがたいことに、テレビ制作部に配属となり、北九州の在日韓国人のおばあちゃんの取材をさせてもらったり、釜山への観光、サッカーなどの取材を実行したりできました。
取材の精度をさらに上げるために、1997年から韓国語を学び始めました。当時は韓流ブームもなく、教材や教室も乏しいころでした。韓国語を学ぶこと自体が、なんか変わり者な空気もありまして、自分の意志を貫くには、とても厳しい環境だったことを覚えています。
そして、当時の韓国語塾の先生に頼み込んで、その先生の卒業した大学の日本語学科の先生を頼り、マンツーマンの講義を1か月近くしていただきました。
スパルタでした。。。。めちゃ怖かった。
ただ、ありがたいことに、その先生とのご縁が続き、以降ほぼ毎年韓国に伺い、釜山では、毎度会っていただくようになりました。
そんなある日、先生からこう言われました。
「俺の教え子の就職の面倒を見ろ」と。
「いやです」(自分の父の代の韓国嫌いっぷりを死ぬほど知ってるので)
このやり取りが何年も続き、ついに先生はキレました。
「お前が(就職斡旋の仕組みを)作らんかい!?」と。
どうしてそこまで言うのか?そもそもの疑問があったので尋ねると。。。
「韓国人就職のあっせんは日本人のお前がしなければならない。韓国人のあっせんは、インチキばかりで、ろくな奴がいない。
俺が直接企業に乗り込んでも、相手にしてもらえなかった。在日韓国人にもこの仕事はできない。韓国側の信頼が得られない。
だから、お前なんだよ」と。。。
言ってる意味がいまいち分かりませんでしたが、このころから悟ったことがあります。
得た結論
結局のところ、対馬の血をひく僕自身が「日韓の矢面」なんだ、と。ちまたの方々は「懸け橋」という美しい言葉を使います。
でも僕はちょっと異なる考えでして、両国の関係って、結構ドロドロしてて、恨み節やディスり合いの積み重ねが今を作っています。
朝鮮出兵の後の、戦後処理を「させられた」のも対馬藩です。当時から対馬は「矢面」です。そしてそれは今も経済の立ち位置的にはあまり変わらないと思われ、かつそこに使命があると考えます。
朝鮮出兵後の、対馬藩による国書偽造はその最たるものです。この史実を見て、朝鮮半島ととのかかわりにおける祖先の地の重要性を痛いほど学びました。
それゆえに私には韓国へ親しみを感じない、正直嫌いだと感じる日本の経営者の考えを正すなどという高邁な考えは微塵にもありません。
嫌う人には嫌うなりの経験や理由があり、その過去に基づく感情であるならそれは尊重しなければなりません。
だから、私は小学校教育にたずさわる一部の方々が日韓交流が大事だという理由から、やみくもに韓国語を教えようとするような視野狭窄でお花畑的思考が大嫌いでして、全くそれらを受け付けません。
ゆえに、経済活動という視点、そしてビジネスの視点に立った時、リソース調達の場、そして市場という場において、
単に毛嫌いして避けたり、無視したりするには「もったいない」のに、日本国内には韓国市場を上手に使いこなせない空気がはびこっており、それを正すことで得られる利潤やメリットの大きさを伝えたいだけなのです。
両国間のさまざまな不信感は、「情報不足による不安」から生まれています。
しかしながら、2017年に日本を訪れた韓国人客はのべ700万人という空前絶後の人数になりました。2018年はさらに増えている見込みです。そんな訪問客はみな、我が国への不信や不安は持ち合わせていません。
その情報網もこの10年間、業務を通じてコツコツ積み上げてきました。我が国のファンが韓国国内に増えることが、日本語教育の発展ならびに韓国人の日本企業への就職の一助になることは間違いなく、事業そのものが日本国の国益にかなうと信じております。
矢面は、矢面なりの生き方と死に様を後世に見せつけることが、重要であろうと思います。過剰な気遣いをせず、言いたいことを政治関係者やビジネスの重鎮がしっかり言える環境と空気を作れれば、自然と不信感は減っていくだろうと思います。あくまで夢でしかありませんが。
あと20年かかると思います。まじで。でもその礎は今から作ってて遅くないと私は思います。今、日本を訪れる韓国人客、そして今、日本企業へ就職してくれる韓国人の若者を大切にしてあげてください。そこには未来の種がつまっています。
矢面からの御願いです。今年もよろしくお願いいたします。
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