ということで、先日から告知しておりました
99s.asiaによる「メニュー製作プロジェクト」が完成しました。
今回は、私たち99s.asiaスタッフと、
Blessのせーじさん(せーじの喰いたい放題)の著者、
そして99sが懇意にしております、韓国人ブロガー
キオクジョピョン氏とで、企画から製作に至るまで
手がけました!!
今回、メニュー作成にご賛同いただいた屋台第一号が
福岡市博多区須崎町にあるKENZOさんです。
で。
今回完成したメニューがこちら。
← なーんだ、普通のメニューじゃん。
といわれるかもしれません。
まぁ確かにそうです。
この表側については、わかりやすく品数を限定し
写真を添えて、フードを注文することが前提だと
いうことを知らせることをコンセプトにしました。
今回の企画でこだわったのは、このメニューの裏側です。
実は、注文をしたら裏面を読むように
このメニューは促しています。
まぁ屋台で隣の人とすぐに話せる
韓国人の方も少ないでしょうから
しばし読んでもらうにはちょうどよい
文量っているかと思います。
さて、ここに何が書いてあるのか?
「屋台通になるためのアドバイス」が
記載されています。
それも韓国人ブロガーの手で・・・
この文章を書いてもらったのは何故か?
実は、福岡の屋台では韓国人旅行者との間で
ちょっとした不満の空気が漂っていました。
屋台の大将や日本人の常連さん曰く
「酒しか注文しない」
「そのくせ長居する」
「声がでかくてうるさい」
などなど直接伺っております。
他方で韓国人のお客さんたち曰く
「お店の人に無視された。無愛想な対応をされた」
「ぼったくられた」
「楽しくなかった」などなどの書き込みがインターネット上にございます。
これらの状況は私たちの本意とするところではありません。
同時に、実は結構原因が見えてきたというのもあります。
なぜなら僕自身、12年前に始めて釜山の屋台に行ったときに
同じような経験をしたことがあるからです。
それは何故か?
「酒しか頼まない」→「酒以外の注文方法がわからない」
「店の人に無視された」→「僕が韓国語がわからん。おばちゃんが日本語がわからん。」
「ぼったくられた」→「というか、そもそもいくらかわからん。」
まぁこんな感じでしょう。
僕らが常日頃思うのは前回のSECIモデルのスクリプトに書いたとおり
「暗黙知」を外国人に「形式知化」して伝えて始めて意味があるわけです。
このようなメニューやらマナーやらは。。。
「○○してはいけません」
「××してください」
こんな文言を外国語に翻訳して、旅行客に見せるなんて
ナンセンスはなはだしいわけですね。
おもてなしの心が皆無なわけですから。
でも、じゃあどう伝えればいいのか?
だから日本のこと、屋台のこと、それらを十分知り尽くした
「韓国人」に「韓国人向けの文章」を書いてもらった。
ただそれだけです。
今回の企画で、小さな風穴を開けられたとなれば、
僕らとしては、本当に胸を張って皆様に紹介できる
GP:グッドプラクティスなんじゃないかなーって考えています。