事業拡大と信頼造成をするなら、皮包公司(ピーパオ・コンス)であってはならない、という話。
先日、中国ビジネスに携わる方と昼食。その席でためになる話を聞いた。当社のように、何もない状態で仕事をスタートさせるスタートアップのうち、技術ではなく…すなわち「アイデア」や「サービス」などを売るような企業もあるわけですが。。。
その中で、「情報の商社」のように「単につなぐ」仕事ってのも増えてくると思います。別に私たちの世界ではオンラインでの技術革新のおかげで増加しているようですが、中国ではこのような会社は「実態の無い会社」と捉えられ、これを「皮包公司」と呼びます。
つまり、「かばん」だけもって、ウロチョロしているような会社という意味。
大陸にある中国では、やはり「持てるもの」は「持たざるもの」に対して信用を持たぬようです。それは言い方を変えると、独自の事業・ビジネスのあり方を持たぬ者は相手にされぬということでしょうか?
日本では「つなぐ」仕事を揶揄する表現として「口銭ビジネス」ということがあります。当社も2007年に創業し、3期目まではほぼ口銭ビジネスだったと思います。目下の売上が継続して現れてこないと、金融機関からの調達もできず、新たな人を雇うこともできません。
4期目以降の新ビジネスの展開準備を経て、ようやく私たちも「持つ」企業になるわけです。もちろんそれは「絶対に逃げられない」ものを抱え、商品との心中を覚悟せねばなりません。しかし世界で仕事をするならば、やはり基本は「持つ」者が信用を得る。「持つ」ことはリスクでもありリスクを持つことはリターンも大きい…
当たり前ですけど。
皮包公司からの脱却を図ること。ベンチャー企業がハイリスクハイリターンになるタイミングはここではないでしょうか?単なる「つなぐ商売」で大きくなることは、世の中にとって意味のあるビジネスなのかどうか?経営者のビジョンが問われるのかもしれませんね。