僕のビジネス論

解説|プロダクトアウトの概念を捨てないと観光PRは失敗する

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アジア近く優位のはず…九州”内紛”で北海道に完敗 海外観光客誘致

海外からの観光客誘致をめぐり、日本政策投資銀行九州支店がまとめた調査で、九州7県が「グルメ王国」のイメージをもつ北海道に勢いで大きな差をつけられているとの結果が出たことがわかった。

同支店では「九州7県が1つになって食を中心にブランドイメージを高める取り組みが必要」としている。(産経新聞 10月7日(木)17時9分配信より抜粋)
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そもそもですが。

 

外国人から「九州」にニーズがあるって、誰が言いましたでしょうか?

日本人が外国との観光ニーズを考える際、ついつい陥りがちな罠がいろいろあります。今回のニュースはまさにその辺を露呈しています。

具体的には…

●自治体名をアピールする(オーイタ・クマモトなど)
●自治体の名に流され、道州名称もアピールする(九州・四国・近畿など)
●自治体<道州 という日本人からすると当たり前な連携を模索する

ユーザである外国人観光客からすると全く意味がない線引きです。

こんなアピール方法に固執しているのは、日本と韓国くらいです。(ちなみに韓国の地方自治体は日本のそれと非常に似ています)

私たちが江原道だの全羅道だのに全く興味がないのと同様に外国人だって、そんな行政区分なんてどうでもいい情報なのです。

したがって、どうでもいい行政区分同士が連携を謳ったところでユーザ側には全くメリットがありません。

九州が連携することを謳ったところで、エゴやこだわりから足並みが揃わないとも多々あるしょう。今までもあったのですから。

各地がすべきは、徹底したマーケティングです。

客はどのような動きを求めているのか?何を得と考えているのか?それが大事です。

客が求めているのであれば、地元同士の連携なんか止めて全く異なる地域との連携も模索する必要も検討しなければなりません。

北海道を比較対象と捉えるならば、その相手が「九州」では比較ができません。

「福岡」なのか「佐賀」なのか、各地区や都市、あるいは自分たちで考えた連携圏で比較しなければなりません。

日本の観光戦略がアジア最後進国たる理由は自治体や地方のエゴが衝突する結果が招くプロダクトアウトな商品開発にあると、私は考えています。

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