アンケートの設計は「前提条件」がとても大切
5月26日に沖縄観光コンベンションビューローの調査結果が新聞記事に登場しました。この記事によると、沖縄県で何を為したいか?に関するアンケートの結果が国別でグラフ化されて比較されているものでした。しかし内容を細かく読み取ると、必ずしも沖縄を目指して来る顧客の様相をそのまま表したアンケート結果になっていないことがわかりました。それはおそらくアンケート設計の段階で、仮設の立て方に誤解が存在していると思われます。
1)韓国国内の観光フェアでの調査結果であること
一般的に韓国ではソウルや釜山で観光フェアが行われます。世界中のブースが出展し、その一角に日本ブースがあり、その中に各自治体のブースがあります。
来場顧客は、そもそもその中において日本の1自治体だけを目指して来る人がいません。つまり、必ずしも日本をしっかりと目指す人がいるわけでないのです。
それどころか、無料祭典なので、そもそも海外旅行を行う資力がある人間ばかりでなく、場合によっては未成年者や学生が動員されている決して無作為な場ではないということを考えなければなりません。
2)韓国人は日本初訪問で、沖縄を選択しない。
韓国人にとって沖縄は、日本国初訪問の地として選択する傾向にはありません。彼らの日本初訪問は、大阪、東京、福岡、対馬の4か所の可能性が大きいと言えます。そして上記4か所を数度訪問し、ようやく満を持して予算と時間を確保し、沖縄か北海道を選ぶ、、、という定性的な傾向があります。
沖縄県が韓国でアンケートを行う場合の注意点は?
1)2)を加味すると、今回の調査の内容を韓国人客に問うならば、調査地の選定に課題があると考えます。
韓国の人口は5,000万人、訪日客は500万人、沖縄訪問者は50万人、個人旅行客が9割を超え、リピーターは8割に上る市場です。沖縄を意識する韓国人客の情報を得るための母集団を獲得するべきは韓国国内よりも、大阪や福岡の方が、より正確な情報が取れるのです。
調査は、公金を使って効率や安さを重視しているのかもしれませんが公金を使って得られた情報を「使う側」も民間人である以上は、より詳細な設計に基づいた情報取得を目指すことも考慮する必要があると私たちは考えます。
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