きのうはひょんなことから、福岡にある某FM局2局のそれぞれ編成制作担当者の方々と合計3名で会うこととなりました。場所は天神のとある餃子がうまい居酒屋(安い)。
一方の方はもともと大学時代のバイト先の先輩でもあるので、その方がもう一方を連れてこられたという構図。
僕らのようなラ・テ兼営局同様、FM単営局というのは大変だそうですよ、いろいろ。等しく挙げられていたのは「制作力の著しい低下」だそうです。うーむ。。。これはディレクター然り、しゃべり手然り・・・って。
何が面白いのか?何がわかりやすいのか?どうやったら番組を聴き続けてくれるのか?といったことを、考えられるディレクターが減っている。そもそもディレクターじゃなくなっている。単なるオペレーター、単なる素人ミキサー、そんなメンバーが毎日の放送を平然と送り出し、「仕事をしている」「仕事ができている」と思っているそうな。最近じゃ、得体の知れないフリーペーパーの記者かディレクターかなんか知らんけどそんなのが、知らない間に番組の送り出しをしてたりするそうな。
一方でしゃべり手は、昔からしゃべっている人に関しては「凝り固まり」が多い。と。つまり新しい提案、新しい発想を受け入れず自分の枠や持ち駒だけで勝負しようとする。だから斬新さがない。
福岡の場合では、他局を跨いで出演している人がかなりいますが、そうなるとどこをチューニングしようと、しゃべっている内容やトーンが、すべておんなじになる。面白くもなんともないし、ディレクターの士気も低下する。女性のしゃべり手に至っては、アシスタントもどきばかり。とても「ピン(一人)」や「メイン(主)」ではしゃべらせられない。
もっとたまらんのは、その程度の実力しかないことを本人がわかっておらず自分が有名な番組に「帯」(月曜~金曜 ベルトとも言います)で出演していることで「私、実力ある?」「私、人気ある?」って勘違いしている奴らばかりだ。と。まぁ厳しい意見ですけど、僕も全くの同意見。
ウチのアナウンサーやタレントにも、そんなのがいる。ラジオはとにかく「しゃべり」でしか勝負できないのだから、絶対に逃げられないし実力の差がロコツに出ます。こんな現状に誰がした?
やっぱり諸悪の根源はラジオ関係の上長だそうな。単英局の場合ですと、経営陣。悲しいかな、ほとんどが天下りだそうですよ。なんじゃそりゃ?!?!地元の銀行からとか、ヘタしたら元地方公務員なんかがやってくる。放送業の生業すら知らない連中が、業務改革と称して、社内や編成方針を1年~3年でコロコロ替えてしまうわけです。
「『完パケ』とはなんじゃ?」とか
「CMは全部入れるんじゃ!考査?そんなものは知らん!」
こげな感じですってよ_| ̄|○ 。。。(むちゃくちゃやん)ビジョンもへったくれもあったもんじゃないし、ノウハウの継承もあったもんじゃない。いい番組やいいスタッフ、いいしゃべり手が生まれる場も生まれない。この現状は、僕らのようなラ・テ兼営局でも一緒。
担当役員や担当局長といった上長は1年~3年でコロコロ変わる。前任者のことが気に入らなければ、以前の編成方針や番組はみーんなぶっ潰す。人も総とっかえ。こんなことが当たり前になっています。担当上長は、その短いスパンでの売上増・聴取率増だけを狙います。
ゆえにロングスパンで媒体価値を上げるような、おせっかいなことはしないのね。。。。まさに自分のことだけ_| ̄|○
こんな土台でいいものが生まれるわけがないよなぁ。すべてが疲弊し、すべてが自分のことだけ考えて回っている。
これがローカル放送局、特にローカルラジオ局の現状だったりするわけですよ。所詮兼営局の花形はテレビ。ラジオはあくまで「自分の実績を上げる」ための通過点。結果的に媒体価値を下げて、大事な「信用」や「クオリティ」という資産を食いつぶしてしまい、いずれは破綻してしまいます。
まさに地球の資源を食いつぶして温暖化を見過ごしながら利益を上げる人間の有様と同じだよなぁ。ラジオが面白くない。。。その理由を突き詰めていったら「ラジオが好きでない」人や「ラジオに愛情を感じない」人、「ラジオの怖さ・すごさを知らない」人が
仕事に付いているから面白くなくなるんだよね。至極当然な話だ。パンが嫌いな人間が、パン屋を開いて美味しいパンを作れるわけないもんね。
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お久しぶり 年賀状を頂いてからほぼ毎日覗いています。
それにしてももっとぼやけよぉ。。。と感じます。それにも気がついていない人が多いんだから、気がついた人はもっと喧嘩してよ。
ちなみに最近の僕の座右の銘は「言いたき事言わざるは腹ふくるるわざなり」(ツレズレグサby吉田兼好)よ!
まず、気がつくセンスは磨けないと思っています。
気がつく人はもっと向上心をもって勝負していかないと!
エラソウナコトヲ言ってしまいました。(このタイトルっぽくしてみました)
もっと義憤を!
初めまして、ラジオ日経のブログから流れてきました。
私北海道在住で、単なるラジオ好きです。
福岡は北海道より市場自体は活発なのに、ラジオがこうとは・・・
1970年代後半そちらのAM局で番組を持って人気もあった出演者が、当時干されていた某歌手の曲を流していた為に解雇されて
その歌手のファンが「あんた方のラジオは二度と聴かん」と抗議した話を思い出しました。
今も、いやもっと悲惨な状況とは・・・古くからの体質なのでしょうか?
現在その出演者は北海道で約20年間聴取率1位の番組を続けてます。
毎週9時間台本無しで喋り続け、その為に18時間分喋られるだけの準備と勉強を重ね、
時には他の出演者やスタッフに対して、ミスがあるとOA中でも叱咤する姿・・・
先ず自分が聞きたい番組を作るためには
妥協を良しとせず、
ラジオこそ職人芸が生きる場所と豪語する、
誰よりもラジオを愛する、
彼の番組は北海道だけでなく、ネット配信を通して広く熱狂的な観客(ファンでもなくリスナーでもなく。)を獲得してます。
北海道のラジオは大なり小なり、FMも含めて彼を意識しながら番組を作っているせいか、東京の番組にも引けを取らない出来の番組が多数有り、出演者のレベルも一ローカル以上です。
(彼の目では「勉強してない」のレベルらしいですが・・・)
安易な作りをすると、彼に鍛えられた聴取者にすぐ見破られ
悲惨な結末になります。
作り手が聞き手が求め、且つスポンサーや局に利益をもたらす番組を作ろうとしているのか。
彼を手放した九州の某局の、そしてエリア内聴取者の損失は莫大かとお察しします。