<資生堂>“TSUBAKI戦略”が映す時代[2006.05.16]
シャンプー人気に変動が起きた。長年シェアトップを守ってきた「ラックス・スーパーリッチ」
(ユニリーバ・ジャパン)を今春、資生堂の「TSUBAKI(ツバキ)」が逆転した。
人気が定着するかはこれからだが、“TSUBAKI戦略”には、今という時代が透けて見える。
女性ならば、だいたいご存知と思われる「TSUBAKI」のCM。
初めて見たとき、結構僕も驚いた。何がって、出てくる女優陣の豪華さ…というか
最近多い手法ですが、やはり複数人数使っているその展開自体に驚愕したとです。
同記事によりますってーと…
髪をなびかせる上原多香子、竹内結子、田中麗奈、仲間由紀恵、広末涼子、観月ありさ――
TSUBAKIのCMには、人気女優が6人も登場する。音楽はSMAPの新曲「Dear WOMAN」。
宣伝費に年間約50億円をかけるという豪華さもさることながら、この「6人」が意味深い。(中略)
根底には同社の「メガブランド構想」がある。
多くのメーカーはこれまで、消費者のし好の多様化に合わせて商品のラインアップを増やす方向に
あった。が、同社は昨年から方向を転換。強力なブランドを育成し、集約へと向かっているのだ。
ちなみに。とな。
統一ブランド、黒い髪、そして「日本の女性は美しい」だもんな。
で、美しいとおぼしき女性が6名もがーんと出てきたら、やっぱ結構見ちゃうな。
インパクトあるし。
で。
このメガブランド構想っちゅうのは、これはこれで結構カケみたいなもんだ。
だって、ブランドの統合っちゅうのは、逆手に取ると、失敗したらすべてパーなわけ。
親亀こけたら、子亀孫亀曾孫亀…ってな具合で、ポートフォリオを組めない戦略なわけやし。
保守的な経営陣ならたぶん敬遠するであろう戦略でしょう。
でも、市場…とりわけ女性陣はそんなネガティブな商品を買うことはないでしょう。
CMっていうのは単なる商品紹介でなく、主張があり、何かを後押ししてくれる
勢いやメッセージ、掛け声みたいなものがないといかん。
なにせCommercialなもので、あったとしてもMessageなんだもん。
この資生堂の攻勢って、企業の進むべき指針や、戦略の重要性、
もっと言えば経営者の思い切りの良さを垣間見ることができますね。
こういう企業が、「かっこいい」と素直に思える。うんうん。
この相乗効果?!でTHEME曲を歌うSMAPの楽曲が売れてるげな。
「よーこそーにほんのー」ってやつ。
CM好感度ランキングに続いて、『CMタイアップ曲好感度ランキング(F1F2総合)』でも
資生堂の『TSUBAKI』(SMAPの「Dear WOMAN」)がトップを獲得した( ランキング表 )。
いまやSMAPですら、女性からみたら刺身のツマだ。
でも、やっぱこのCMはセンスいいと思う。僕も結構ネットでしょっちゅう見ては
うっとりしているのです。きしょくわりーけどね。
はっきりいって「花王」対策じゃないの?
方や、「アジエンス」で高級ブランドを形成してきたにもかかわらず、何もできなかった。
でも、花王は「ヘルシア」など、これまでとは少し違うよという、「手の届く範囲」の価格設定で攻めてきたからね。
それに対抗するには、この形がベターだったんじゃないのかな?
インパクトはあるけどね。