エノラ・ゲイ元乗員、原爆投下後悔せず[2005.08.05] 「われわれは後悔していない」-。英BBC放送(電子版)は4日、広島に原爆を投下した米軍の B29爆撃機エノラ・ゲイの元乗組員3人が、原爆投下から60年を前に出した共同声明を紹介した。 3人は機長のポール・ティベッツ、航空士のセオドア・バン・カーク、兵器担当のモリス・ジェプソン。 声明は「(原爆投下に至った経緯は)確かに不幸だったが他に選択肢がなかった」と強調。 その上で、3人が過去60年にわたって「歴史の中で、原爆使用が必要とされる瞬間だった。 われわれは後悔していない」と繰り返してきたことに言及した。 |
広島の原爆投下の日を前にこんなニュースが流れた。
さぞかし、みんな驚いて怒ったことでしょう。
ご存知のようにエノラ・ゲイは広島に原爆を投下したB29の名前。
テニアン島の基地から3時間かけて広島上空に来て、原爆を投下したのです。
去年もこのブログで書いてしまったのですが。
原爆投下を実施したアメリカっちゅうのは、僕個人としては未来永劫許せない
蛮行をやらかした国だと心底思っています。
原爆投下を実施しておきながら、威嚇目的とはいえ核兵器を作り配備し、
そしてさらには放射能という危険物質を兵器に悪用する典型として劣化ウラン弾を湾岸戦争や
イラク戦争で実戦配備し使用したことが、何をもってしても許せんのですよ。
日本人も戦争の惨禍を伝えるにあたり、原爆の恐ろしさをまだまだ十分に伝えきれていないという
弱さがあります。悲惨さを伝えることを美化したり、綺麗に見せようとしているキライがあります。
実際のところ、広島の原爆資料館にある蝋人形も
「顔だけは再現していません」
と館の人が以前言っていたのを覚えています。あまりにも悲惨すぎるから。
あまりにも遺体の損傷が激しかったから。
だそうです。
そうかなぁ?
僕は世界中の人々の、瞬間的に嘔吐させてしまうくらいの強烈な事実を
ありのまま伝えた方がいいのでは?と思えてならんのです。
そうでないと、原爆の灼熱に焼かれて、しばらく生きさまよい、そしてもがきながら死んだ人を
弔えないと思うわけですよ。
とはいえ。
僕は一方で思うのは。エノラゲイの乗組員を責めることは、あまり気がすすまない。
それは
「逆の立場になったらどうだ?」という一点につきます。
彼らがもしも
「広島という土地が嫌いだった」「日本人を殺したくてたまらんかった」
「どうせだったら原爆という新型破壊兵器でめちゃくちゃにしたかった」
という殺人鬼だったら、刀を持って殺しに行っていいですけど。
彼らは「この戦争を終結させるため」「国家と世界平和のため」
「アメリカの歴史の一ページをつづるため」というナショナリズムと忠誠心に基づいて
覚悟を決めてエノラゲイの乗り組んだはずです。
だって、テニアン島を飛び立って3時間、彼らは飛行機の中で口笛吹いて
気楽な気持ちで日本の上空まで来たと思います?緊張感でいっぱいだったと思いますよ。
それだけの信念や誇りを持たないと、これだけの蛮行を実施して、戦後の生活を生きられないはず。
その後の人生を、後悔や良心の呵責といったストレスを抱えながら生きたとしたら、
きっともっと早死にしたり、自殺したりしていたことでしょう。
彼らもアメリカという国によって表舞台に借り出された原爆の犠牲者であり
戦争の被害者ではないかなぁと思うのです。
「原爆投下を後悔していない」と言っても、きっとどこかから批判を浴びているでしょう。
「後悔している」と言ったら、もっと批判を浴び、自分自身も後悔というストレスで
つぶれていることでしょう。
だから原爆投下の日を目前に、このような「後悔していない発言」を
言わせる「アメリカという国」がますますキライで、デリカシーがないと思うわけです。
当事者を表舞台に出して、国威を盛り上げることはもうやめてほしいな。
それよりもどうやって戦争の惨禍を防ぎ、核兵器を表舞台から引っ込めるかに
知恵を絞るほうが先決じゃないか?
だからどうしもて考えてしまうのは。
六カ国協議も有名無実な会議だなぁと。
協議国ない3カ国は核保有国。
1カ国は保有疑惑国。
残り2カ国は非保有国。
核を持っている人間が、放棄しろ!という論理。
これって通るのかなぁ?
日本と韓国とが、発言権強くないといかんっちゃないとね?
みんな核兵器の恐ろしさに気づいていないから机上の空論に終始してるんじゃねーか?