いまさらですが、ホリエモンさんの話。つかまってしまいましたね。証券取引法違反で。
実を言うと1年前の正月にあった、とあるセミナーの場において「ライブドアが近い将来、ガサイレを受けるだろう」という話を聞いたことがありました。これはとある公認会計士さんたちの話。
利益操作や帳簿の改ざんに限りなく近い事をどうもやっているみたい。といううわさがあった。
そう、まさにこのところ話題になっている「グレーゾーン」の塊だったわけで。ゆえに操作や違法性を立証するのにものすごーく長い時間がかかったのでしょう。まぁ結果的とはいえ、脱法行為をしとる以上は、責任の追及はまぬかれないでしょう。責任をホリエモンはとってしかるべきでしょう。でもね。誰に対して責任を取るのか?そこを見逃してはこの問題の本質を捉えたことになりません。
今にして思えば、ホリエモンがマスコミから悪人のようにたたかれていますが、そのたたく内容があまりにも浅はかで単純だなあと感じるほど、内容のない報道が繰り返されています。僕が言うのもなんですが、マスコミがこの数年においてベンチャー企業系の若手の話をするときって、どうしてもハデな部分をわかりやすく伝えようとする傾向があるんだよな。
なぜかというと、取材している本人が実は内容を理解していないので。
だったら、難しい経済・経営の話よりも、女子アナと合コンしたとかフェラーリ買ったとかの話のほうが視聴率も取れるし、バカな方々にも受け入れられるような内容をテレビ番組で放送できる…という考え方が露呈していますね。もともと取材力のない各マスコミの力をいまさらどうこう言うつもりはありませんが、僕個人としては、ライブドアの急成長から凋落まで、本当は別のところに問題があるような気がしてなりません。あくまで推測なのですが…
やはりライブドアがフジテレビを買収したときも、今回のガサイレが行われたときもライブドアが最も投資の口数として集めていた個人投資家が犠牲になっていること。これが問題じゃないかな?と思うわけです。
今回逮捕された根拠は「証券取引法違反容疑」 証券取引法の立法趣旨・保護法益は「株主の救済」 対象者が「債権者」である商法とは一線を画すものです。
ここがこの事件のポイントだと僕は思います。フジテレビの買収によって、最も損をしたのはライブドアの個人投資家。実はあまり知られていませんがライブドア自身も買収によっての利ザヤは2%程度と大してもうかっていない。
そういう意味では個人株主を犠牲にしたにも関わらず、企業自身もうまみがいまいちだったのです。あの事件で最も儲かったのはリーマンブラザーズ、そして村上ファンド。彼ら外資の証券会社やファンドマネージャーといった機関投資家の連中。
と考えると。
今回の話も、恐らく1日前ほどにガサイレの情報を事前に掴んでおり、ガサイレのタイミングで機関投資家の連中たちが空売りを含めたライブドア株の大量売却をやってのけたかもしれんのです。
空売りとは、高値の株を人から借りてきて売ること。
間違いなく株価が下落するという見込みが立っていたら…
例えば一株500円の株を10000株売っぱらって、5,000,000円の売却益を得て株が200円まで下落したら10000株買い戻して貸主に返却したら3,000,000円儲かります。
これが空売り。
直後のあの下落ぶり。空売りがあったとしか思えない。ライブドアもきっと食い物にされた犠牲者の一人かもしれんのです。結局は誰かが糸を引き、裏で誰かが儲かっている。そういう意味ではライブドアも誰かが儲かるためにババを掴まされた…と考えるのが普通じゃないかなという気がします。
冷静に物事を見ましょう。これが終わりではありません。今度は皮肉にもライブドアが買収の対象として上がっていることにあなたは気付いていますか?