<地デジ検討委>アナログ放送終了に「再検討」の意見[2006.02.15]
総務相の諮問機関「情報通信審議会」の地上デジタル放送推進に関する検討委員会が14日あり、2011年7月24日のアナログ停波(放送終了)について、再検討を求める意見が相次いだ。委員会としての意見集約は次回に持ち越したが、審議の前提となる法定スケジュール自体に疑問が示されるのは異例。(毎日新聞)
この議論が、アナログ停波スケジュール延期という流れになるといよいよ放送局はやばくなる。もともと東阪名を中心にすでに始まっている地上波テレビデジタル化は今年中に福岡で始まり、その後各地でずずいと始まります。ただ、今あなたがごらんのアナログ地上波テレビはすぐに止めるわけにいかんので、2011年まで継続されます。これをサイマル放送といいます。サイマルとはsimultaneousからきた業界用語で、「同時放送」を意味します。つまり同時放送する間、もろもろのコストがかかるわけです。固定費が中心の販管費ですな。一方で地上波テレビはチャンネル数が増えることが想定され、そうなると視聴者の分散が予測されています。
視聴者分散は、視聴率低下を意味します。視聴率低下は売上低下を意味します。コスト増と売上減というダブルショックで、デジタル化完了までサイマル期間は極力短いことを放送局は本来求めています。5年でも長いのになぁと思うものが、ここに来て「見直し」やて?このデジタル化の話になると、いつもババ引かされるのは放送局やな。それだけ今まで儲かっとったろーもん、と言われては、そこまでだが。
それにしても。僕の周りに聞いてみても、「地上波テレビデジタル化」に関する情報や認知があまりにも低いのが気になる。広告会社も超鈍感。そして、いわんや「デジタルラジオ」おや。です。ラジオのデジタル化がいったいどうした?という興味すらないのが巷の方々の素直な感想でしょう。媒体価値がそんなもんだということかな?