ふくおかの市政基本方針

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年賀状を受け取ろうと自宅の郵便受けを開けると
市政だよりが中に入っていた。新春恒例だ。
おもむろに中を覗いてみると…
「市2011グランドデザイン」を策定中
~今後4年間の新たな市政運営の基本方針~

と、書かれていた。
なんじゃそりゃ?と思い、中をよく読んでみると…。
どうやら3本柱で構築されている模様で
 ●政策推進プラン
  1.笑顔があふれ、明るく元気に子どもが育つ街
  2.市民も企業も皆が環境を大切にする健やかな街
  3.シティプロモーションで創る九州・アジア新時代の交流拠点都市
 ●財政リニューアルプラン
  財政のあるべき姿、財政健全化の取り組み
 ●行政改革プラン
  行政運営の仕組みや発想、手法の見直し

とあった。
詳細の資料は福岡市のサイトにございます。
あなたはこの文章を読んでどう思いますか?
僕は単純に受けた印象をここに書きます。
プランニングが非常に稚拙で、目標設定の根本的な視点が
ずれていると感じました。
なぜか?
まぁ、前段のグランドデザインに、きれいごとが書かれているなあと
思う時点からウスウス感じていましたが、とりわけ財政リニューアルプランに
具体的な数値目標が示されてなさすぎです。
今回の財政リニューアルは恐らく市の職員主導で作られたものと
お見受けしました。なぜならそのほとんどが、市債の圧縮に終始
されているからです。
同時に資産の圧縮が謳われています。
これは以前の超不景気なころの日本企業が行ったことと同じ方向性です。
数年前に考えられていたことが、未だに施政方針として残っている…
昔の公共事業の時代からなーんも変わっとらんやん。
しかも「子どもが育つ街」と政策推進プランに謳われている…。
市長の顔が見えないこの施策。
普通だったら、今後10年~25年~50年の人口体系を予測し
1人あたりの所得ならびに納税額を試算し、果たしてどうすれば
市の歳入を維持し続けるか?をまず考えるでしょう。
続いて、社会資本を含む福岡市全体が持ちうる資産が、
果たしてどれだけのキャッシュインフローを生むのか?を
考えるはずです。
つまり資産圧縮ばかりを考えているようでは、目の前の実績は出せても
21世紀全体の福岡の発展を考える施策にはなり得ないのです。
要は無駄な(フローを生まない)資産を作らないための「仕組みづくり」こそ
最重要課題であり、先に各論に目標を設定すること自体、ナンセンスなのです。
市長はじめ市政に携わる者すべてが、この21世紀において
福岡市のコンピテンシーをどう捉え、どう他都市と差別化して生きていくのか?
これを共通の意識を持って臨むことなければ、アジアの玄関口どころか
逆にアジアの各都市にぶっ潰されてしまいます。
あまりにお粗末で、視野がせまく、前時代的なプランが出てきたなぁと
2008年以降の計に驚いている次第です。
こういう考えからから正さないと、福岡はアジアのひょっこりひょうたん島に
なってしまいます。
今、福岡は何で他都市に比べて強く、利潤を生むのでしょう?
あなたは答えられますか?

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