プロ野球の球界再編問題がうごめく昨今、
しかもイチローが前代未聞の記録を打ち出そうとしている昨今、
プロ野球で生まれたひとつの記録の話題が、完全に埋もれている。
ダイエーの松中が三冠王を獲得しようとしてる。
ただし、選手会のストライキで中止になった2試合の代替試合が、今後開催されなければという条件つき。
すっきりしねー文言やなぁ。
(後日談:代替試合なしが決定。三冠王が正式決定ですな。
そのニュースで、某局女子アナが三冠王を「へーすごいですね」とリアクション。殺すぞ!)
とはいえ。
「三冠王」って言葉が、いかにすごいことか、ご存知な方が少ないと思います。
なぜか?
だって三冠王は18年間、日本に存在しなかったから。
未だ、記憶に明確に残っていますが86年にバース(神)と落合(ロ、現中日監督)が
セ・パ両リーグで同時に達成したのが最後じゃなかったけか?
その前は野村克也や王貞治が獲得し、ボクの子どものころ そのすごさに
みんな誰しも舌を巻いて話題にしたほどです。
ノムさんの場合は、その姿を見ていませんが、野球がある種ブームだった僕らの小学校時代、
めっちゃ現役で活躍しているにも関わらず「マンガ伝記」が出回っていた。
ノムさんの実家が苦労を重ね、母は野球に反対し・・とか
中華料理屋で双子で生まれ、すぐにひとりと死別した王さん・・とか。
当時、さほど娯楽もなかったので野球選手に対する知識や思い入れは、オタクレベル。
まだ、記憶にしっかりと残ってるなぁ。
で、三冠王って、文字どおり3つの成績がナンバーワンっちゅうこと。
3つの成績とは・・・ 打率、打点、本塁打数 のこと。
打率・本塁打数はわかりやすい。まさに本人の記録。
打点って、要は自分の打席が理由でチームに点が入ったか?という記録。
チャンスに強く、チームに貢献したか?っちゅうことも三冠王の大事な条件。
ということもあり。
18年ぶりのこの快挙に、もちっとスポットライトが当たってもいいのに・・・と
普段そこまで熱心に野球を見ないボクが、逆に今 思ってしまう・・・
それほどすごいことを松中は、しれっとやってのけた。
あまり話題にならないこと自体、プロ野球から「少年の夢」が消えた証拠なのかもしれない。
それにしても。
ストライキが回避された後のプロ野球は
相変わらず視聴率が稼げないらしい。
ストになった方が注目度が高い。なんとも皮肉なこと。
ファンの心情、それ以上に「少年の夢」をもっと育てないとプロ野球に明日はないと思うんだよな。
子どもが野球をしない限り、人気は上がらんさ。
松中の伝記を誰か作らんかなぁ。。。
松中選手の出身地・熊本では県内ニュースのトップ扱いでしたが、それがどれほどスゴイことなのか、についてはあまり言及されずでした。
バース・落合のあと、三冠王をとれる可能性を秘めていたのは広島の前田くらいでしょうか?
ことしのオールスターで解説の達川氏が言っていた「ホークスの選手(=松中・城島のこと?)はモノがちがう」は、とてもよく表現されていると思います。10勝しただけで「エース」といわれる今の時代、ちょっと活躍しただけで、オフはTVに出まくったり「1日警察署長」みたいなことをやったりして準備不足になり翌年つぶれる選手が多すぎます。ホークス(のフロントじゃなく、主力選手)を見習ってほしいものです。