憲法記念日だった

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ゴールデンウィークも半ば、福岡は博多どんたく一色の一日です。
普通はこの2日間って、雨が降るもんです。どんたくに雨は付き物ですけん。
まぁところが、今回は珍しく雨が降らない模様。それもこれも、僕が今年はどんたくに
関わることがなくなり、雨男が引きこもっているからでしょうな。よかったよかった。
で、カレンダーを見て、そういえば今日が「憲法記念日」であったことを思い出した。
何でもいいけん休めりゃいいったい、という気持ちの方が大きいのは確かなのですが。
戦後の混乱期を経て、1947年5月3日に日本国憲法は施行されました。
以来およそ60年、法治国家としての日本を支えてきた、いわば種種の法律の柱なのですが。
このところずーっと各メディアで論じられるのは「護憲」vs「改憲」という構図。
人間っちゅうのは、わかりやすさを求めるところが、諸刃の剣でして
「改憲」の必要性を語ると「ナショナリスト」「右翼」のレッテルを貼られ、
「護憲」の考えを語ると「左翼」「共産主義者」などのレッテルを貼ります。
二極対峙っちゅうのは、本当にわかりやすい。
でも、この議論をわかりやすさに当てはめてはいかんと思う。
憲法や法律を改正するためには、「過去の運用の総括」と「現在の状況分析」、そして
「未来の方向性」の3つを考えないといかんはずです。
どうもそのあたりの議論がゴッチャになっとるとですよね。
で、「過去の運用の総括」について。
これははっきりって、日本国憲法の理念や日本国独自の国家コンセプトっちゅうものを
打ち出し切れていないという弱点や反省をせにゃならんことは、否めないでしょう。
法においてもっとも重要なのは、憲法第9条を守ってねーとか、基本的人権が尊重されてねーとかいう
実務論じゃなくて、「なぜこの条文が生まれたのか?」という理由を国民が認識することが
もっとも大切なはずです。「立法趣旨」といいますね、これを。
つまり憲法の理念は、どこに描かれているのか?と言えば、「前文」です。
たとえばここ(抜粋)
政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、
ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。(中略)
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、
政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、
他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

このあたりが超重要。
つまり、こういうコンセプトで日本国と日本人は戦後60年を過ごしてきましたか?
このような理念を他国の方々に喧伝し、実践し、自国の子供に教えてきましたか?
っちゅうこと。
はっきりいえば、憲法9条の改正や自衛隊の違憲性なんて議論は、この先の先に必要な話。
僕は自分の親や先生から、このような話を聞いたこともない。誰からも学んだ記憶がない。
自国の利益や、国内での自分のあり方しか習っていない。
1970年代~80年代のアジア諸国との係わり合いの理想や理念を聞いたこともない。
たまに聞くのは、中国人や韓国人への差別や文句ばかり。
僕から言わせれば、いつまでも戦争責任を議論して、他国にまで何度も頭を下げることを
すること自体、いらん世話たい!と日本政府にも各国政府にも言いたいところ。
それよりも日本国憲法が謳う理念に基づいて、本当に日本という国は戦後60年を歩んできたのか?
という議論や反省こそすべきであり、中国や韓国の政府もどうせ批判するなら、そういうところを
突っ込むべきやろ。その突っ込みがないっちゅうのは、日本国が日本国憲法の理念をアジア各国へ
伝え続けてきていないからでしょ。
また、アジア各国も日本国憲法の理念を理解しようとしてこなかったからでしょ。
まぁとにかく。こういった日本国憲法の崇高な理念を諸外国へアピールすることなく、
アメリカのご機嫌を伺いながら、だましだましで自衛隊を大きくしたことで、
諸外国からは、余計に日本人の信用をなくしている現状がある。政府の責任やな。
では、今後のことを考えると、日本国憲法はどうしたらいいのでしょうか?


僕の個人的な意見を言えば、現在の憲法は改正すべきです。
実情に合っていないものを国家の基本方針として残すこと自体、
国家の信頼を損ねます。
自衛隊が存在するのは事実。自衛隊の現在のケイパビリティなくして
極東の安全を保てないのも事実。
そこに目を背けた形の理念は意味を成しません。(参考ページはこちら!) 
何度も言いますが世界中で極東ほど軍事力が集中しているところはありません。
この事実を無視して平和主義を唱えるのは、単なる平和ボケです。
長期的に理念を唱え続けることと、目の前の実情を解決するのは別次元の問題なのですから。
ただし。
だからこそ、日本国憲法の前文は変えるべきでないですね。
前文の理念を変えずに、実用面を変えることこそが、憲法の信頼を損ねない。。。
あくまで「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやう」にせないかん。
そう、つまり国連重視であり周辺諸外国との外交が大事っちゅうこと。6カ国協議のように。。。
で、「自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」んやけんね。
いわゆる国際貢献。
イラクでの自衛隊活動に限らず、JICAの活動、ODA、逆に留学生や労働者、難民の受け入れ。
永住権を持つ外国人への配慮などなど、やれることは枚挙に暇がない。
自衛隊活動・PKOは反対、ボランティアは賛成。。。なんていう考えは間違っている。
手段はなんでもいい。要は気持ちの問題。体裁作りなのか、心からの「貢献」なのか?だけ。
これすべて日本国憲法が求めること。即ち日本国民が追い求めるべきこと。
って考えます。いかがでっしゃろ?
戦後から培っている「理念」を捨てず、今「貢献」しやすいための改憲が必要なんじゃない?

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