MARKETING

飲食店さん必見 コロナ禍で営業自粛!何から始める? 前編

  • LINEで送る

諦めない!解決策はある!大事なのは慌てないこと!!

日本政府が4月8日から緊急事態宣言を発令し、7都府県を指定して外出自粛を要請しています。これに伴う都心の百貨店や飲食店などが一斉に休業をしています。町の様子は、過去に例を見ないほど「異常」な状態になってしまいました。ここで本当に戸惑うのは経営者の皆さんでしょう。

売上の根拠となる「来店」をまず得られないわけですので、対策の打ちようがないと半ばあきらめたり混乱したりしかねません。まずは状況を整理するとともに、対策には順番があります。そして売上の打開策を考える時に、見落としがちなことも多々あります。このブログをチェックシートとして、慎重かつスピーディに対応してください。

①経費を止めるのが先 経費削減は売上確保の3倍の効果あり

まずは直ちに動きを止めましょう。顧客の見込みがないところで営業準備活動をしてはいけません。支出の可能性があるものはスタッフや経営者からすべて取り上げてください。人の習慣は簡単に変えられません。会社名義のクレジットカードやキャッシュカードなどは典型です。顧問税理士にでも預けて自らを律してください。

次に車両も利用禁止。全員、自転車か徒歩。携帯端末は解約したり安い端末に変更したりしましょう。店舗は休業したら電気・水道に至るまで妥協せずに節約しましょう。目の前が「変わった」ことで危機感を共有しましょう。

②次は支払を遅らせる+そして支払減額の折衝を

銀行から既に資金を借りている方は、リスケジュール申請をして実行できるまで3か月程度はかかるかもしれません。そこを遅滞させると資金調達の話ができなくなりますので、ここは銀行とクレジットカード、リース代金など金融機関が絡む返済を死守。それ以外の支払を遅らせる相談をしましょう。

典型は地代家賃・仕入代金です。さらには賃金の支払条件の変更相談を従業員に示しましょう。当月末日〆翌月●●日払いを、翌月末日払いへ…など。不利益変更なので労使折衝を誠実に実施してください。15日変わるだけでもキャッシュフローには大きな効果があります

ここまで来て、初めて減額折衝をしましょう。狙いを定めるのは地代家賃です。次に人件費は標準報酬月額を確認します。数百円や1~2千円の減額で法定福利費(健康保険と厚生年金)の額が下がる可能性があります(本当は最初の給与を決める段階で考えないといけないことですが)。細かいですが削減効果がデカいので必ず確認しましょう。

③月次固定費の確認 6倍して半年の固定費合計を算出

あれも下げた、これも下げた。すると固定費と変動費が改めて分かるはずです(結構分析できていない人が多いので…)

固定費の典型は人件費(給与+法定福利費)・地代家賃・支払報酬・通信費などです。この月次の最低固定費が分かれば、6か月生き延びるための資金として調達額を考えます。

なぜ6か月なのか?

(1)日本政策金融公庫なら6か月の元金据え置きができる可能性が出る

(2)6か月の期間で新たな売上計画を軌道に乗せる

(3)規模を縮小する場合も6か月以内に完了させる

という期限を自ら設けることに深い意味があるからです。なんせリストラだってプロジェクトなんですよ。

④目標借入額は③の金額 7年の営業利益での返済計画を作る

例えば、月次固定費が210万だとします
└ 210万×6か月=1260万円(これが借入希望額)

7年で返済するとすると、
1260万円÷7年÷12か月=150,000円(月次返済額)です。

最低限の営業利益率は売上高対比で5%はないといけません。
となると 15万÷5%=300万の売上を(新たに)作ることが一つの目標となります。
(いつもの飲食店ビジネスが戻ってくれば問題ないでしょうけど、それが不可能かもしれない想定で考えましょう)

今あなたが考えていることで、最低でも月300万の売上確保って、できますでしょうか??

⑤闇雲に新しいことをするとコケます 多角化ではない手法を!

アンゾフの成長ベクトルというものがあります。えらい先生が考えた「思考の型紙」です。ここにあるように「新しい市場」に対して「新しい商品」を投入するのって「多角化」と言いまして、実は最もリスクが高いのです。極力多角化には手を出してはいけません。

●既存市場と新市場の捉え方
→デリバリー自体を新市場と捉えることもできますが、顧客が既存顧客なら既存市場と捉えてもよいと思います。
既存市場へ新たな商品を売ることは高い効果を得られます。したがってそこに既存商品を売ることにこだわってはいけません。利益率の高い商品を売ることを考えましょう。つまり「デリバリーをみんながしているから僕らもしよう!」と言ったところで、FL率の高い商品で勝負しても、あまり意味がないのですね。

●既存商品と新商品の捉え方
→魚を取り扱ったり、お寿司を作ったりする店舗さんは、その「腕」だけを売ることだって可能です。どなたもあなたのお店の商品が嫌いで買っていないのではありません。食べたいけど食べられない、行きたいけど行けないというフラストレーションがあるわけです。であるなら、新商品(新サービス)を売ればいいのです。サービスだと在庫不要です。むしろ高い利益率を狙えます。

よくわかんないなぁ…という方がいて当然です。だって店舗の強みや特徴で考え方が大きく異なりますから。これは個別でないとご相談受けられないお話です。ブログではここまでが限界です。ごめんなさい。

⑥ ⑤の計画<④の返済 なら ≧になるよう助成金活用&リストラ

恐らく既存の飲食店ほどの規模が取れない可能性があると思います。そうであるならば、確保できる売上に見合わない固定費となるものは無くす以外ありません。できることはすべてしましょう。あなたができることをチェックします。

【お金を生み出す努力】
・高級車両、据置だけの厨房機器など資産性のある動産などセール・アンド・リースバックをリース会社などに相談
・生命保険入っていますか?契約者貸付制度を活用して資金調達!
・在庫は売りましょう。原材料は店先で即売。お酒は買取屋さんへ。

【従業員との努力】
・パートアルバイトの方も含めた全スタッフと「仕事を続けたい」か「辞めたいか」ヒアリング
・ヒアリングして残る従業員のうち、稼働が低い方は休職打診を
・具体的な休職者数が算出出来たら、助成金申請をしましょう。
・稼働させる従業員には賃金体系の変更と一部歩合給の相談をして経費負担を圧縮

単に借り入れを起こす前に、できうる努力を重ねることが大切です。

とりあえず、まずはここまでです。艱難辛苦 汝を玉にす です。がんばりましょう!(つづく

  • LINEで送る

コメントを残す

*